四国は他の地域に比べ、たぬき関する民話や伝説が多いという。
高畑勲監督の「平成たぬき合戦ぽんぽこ」でも東京のたぬきを助けるために、四国からたぬきの3長老がやってきていた。
ぽんぽこファンの自分としても、聖地に訪れてみたい場所でもある。
四国にはたぬきの名所が多くあるが、その中でぽんぽこにも出てきた3代目金長の金長神社に訪れた。
四国とたぬき
四国は他の地域に比べ、たぬきの民話や伝説が多い。神社が建立され、その場所の神様として祀られているたぬきも多い。
山口県にもたぬきの神社はないような気がする。
その中で四国のたぬきとして有名でであるのが、
香川県屋島に伝わる太三郎狸、愛媛に伝わる狗神刑部、そして阿波の金長狸だ。
平成たぬき合戦ぽんぽこでにも登場した四国の3長老のモデルになったたぬきだ。
妖力や神通力をもつ化け狸だ。
左から隠神刑部、太三郎狸、三代目金長狸だ。
簡単に説明しよう。
・太三郎狸
日清・日露戦争では子分と共に満州に行き、小豆の粒を兵士に変え戦わせ日本軍に勝利をもたらしたと言われている。
屋島の戦いの那須の与一も見たと言われているたぬきだ。
・狗神刑部
愛媛の松山に伝わる狸だ。
松山城を守護し続け、四国最強の神通力を持っているとされた。たぬき合戦でも一番の妖力を発揮していた。
阿波狸合戦の主人公、金長たぬき
そして今回訪れたのは徳島の阿波に伝わる金長たぬきだ。・金長たぬき
江戸時代の末期に起こったと言われるたぬき同士の戦い、阿波たぬき合戦の主人公である。
ある時人間に追われ殺さそうになっていた狸を、染物商「大和屋」を営む人間の茂右衛門が助けた。
そのたぬきが金長であった。金長は恩返しのため店を守り繁盛させる。
さらに金長は狸の位をあげるために四国の狸の総領である津田の六右衛門(ろくえもん)の元に修行にいく。
そこでも才能を発揮する。六右衛門は自分の娘と結婚し、養子になるように勧める。しかし金鳥は茂右衛門への恩を返すために、それを断り故郷に戻る。
だがそこで、、
このままではいずれ金長は自分の脅威になると感じた六右衛門が大勢の追ってを差し向け、金長を殺そうとした。その追っ手により金鳥の一番弟子の大鷹が金長を庇って戦死。
金長は仇討ちのために仲間の狸を集めた、
そうして始まったのが阿波の狸合戦だ。
合戦は三日三晩続き、金長はついに六右衛門を打ち取った。しかし金長自身も深い傷を負い死んでしまう。
その生き様に感銘を受けた茂右衛門は「正一位金長大明神」として祀った。
今回は金長神社へ訪れた
金長神社があるのは徳島県小松市だ。
ちなみこの神社は当時からあるのではなく、1956年に新興キネマが製作した映画「阿波の狸合戦」のヒットをお礼して作られたものだ。
そこまで大きくはないが神社だが、ぽんぽこファンが訪れる聖地になっている。
たぬき合戦ぽんぽこではその金長の3代目という設定だ。
まず狛犬でなくかわいい狸が迎えてくれる。
新興キネマの「阿波の狸合戦」の映画はみたことがないが、それを思わせるものがある。
そして中にはぽんぽこの三代目金長ぽい人形がある!!
小さい神社であったがファンとしては楽しめた!
またこの場所は春には桜が美しいという。
存続問題に揺れる金長神社?
しかしなんとこの金長神社がなくなってしまうかもしれないと言うのだ…ニュースによると小松市が、
ジブリ映画にも登場 金長大明神、存続の危機
この周辺の土地を買い取り、大型ヘリコプターが発着できる多目的運動広場や芝生広場を整備する公園にしようとしているのだ。
現在の金長神社のある場所は駐車場になると言う。
市の街作り推進課は都市公園法で神社は設置が認められていないとして「取り壊さざるを得ないと判断した」と言う、、
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平成たぬき合戦ぽんぽこの中では3代目金長が
「四国ではたぬきは畏れられ崇められている」
と言っていたがそれはもう昔の事なのかもしれない…
もちろんそれに反対する動きもある。
[金長神社を守る会]金長子分の小鷹・熊鷹
残ることを祈ろう。。